50代、不安でも幸せな毎日❗️

50代 派遣で幸せになりました

胃カメラを飲む理由

私は、レントゲンが苦手だ。
何が嫌って、レントゲンを撮る行為ではなく、その後の下剤が嫌いなんです。

何年か前に、最後のレントゲンを撮った。
その時、担当の人から(確か女性)、赤い錠剤を貰った。
担当の人は、錠剤を手渡すときに、以下のように訥々と注意事項を伝えてくれた。
「なるべく沢山のお水と飲んで下さい。2、3時間で出ますから。全部、出なかった時のために追加の錠剤もお渡しします」
そう言って、錠剤4粒を渡してくれた。

私は、根が真面目なので言われたことは一生懸命にやる。だから、この時も一生懸命に沢山のお水をガンガン飲んだ。
他の人が、コップに2杯なら、私は4杯、5杯は飲んだと思う。

水を沢山飲んだ効果なのか、下剤は効いて、暫くすると大きい方が無事に出た。
これで一安心。
しかし、この一安心が最悪の事態を引き起こしてしまった。
レントゲンのバリウムは、一回では出きらないのだ!
そう、一回出して安心した私のお腹には、まだまだ、沢山のバリウムが残っていたのである。

レントゲンから2日ほどして、私は親友の池ちゃんとカラオケに行った。
これは、毎月、一回のお楽しみで、フリータイムで入って、延々朝から夜まで、カラオケに引きこもるのである。
いつもなら、ガンガン歌い、お喋りして、居座るのだけど、その日は違った。
歌ってる途中に、トイレに行きたくなったのである。
なんか、お腹がモヤモヤする。
池ちゃんが歌い出すと直ぐに、トイレに向かった。

しかし、ここからがレントゲンの悪夢の始まりだ。
トイレでいくら頑張っても、出ないのだ!
お腹はモヤモヤしてるのに、全く降りてこない。
そこで、私はレントゲンのバリウムを思い出した。
まさか!バリウムが残ってるの?
さあ、それに気がついてからは!冷や汗ものである。
気楽にトイレで頑張っていたのに、今は必死に頑張る羽目になった。
あんまりにも、出ないので、私は意を決して、指でお尻の穴を探ってみた!
結果、指に白いカスが、当然のようにくっついてきた時の心持ちを考えて欲しい。
焦りと不安で、ぐらぐらする心。
しかし、いつまでもカラオケのトイレで頑張るわけにはいかない。
一緒に来ている池ちゃんが不信に思うし、心配させるかもしれない。

私は一旦、頑張るのを諦めて、自分のカラオケルームに戻り、何食わぬ顔でスマホを取り出した。
検索するのは、勿論、次のワードだ。

バリウム、残ったら」

スマホは便利だ。
知りたいことは、何でもその場でわかる。
しかし、知ること=心の安寧ではない!
この場合、いっそう不安に拍車がかかっただけであった。

とにかく、スマホの検索結果によると、バリウムは少なくとも1週間くらいで出しきらねば、大事になるらしいとわかった。

レントゲンから既に2日いや、3日?経っている。
では、私のタイムリミットはあと4日しかない!
4日あるじゃないかと思うなかれ、その日は土曜日で明日は日曜だ!
病院でみてもらうには、最悪のタイミングだ。
このまま、どにちを過ごしたら、タイムリミットを2日ロスしてしまう。
その間に、私のバリウムはどんどん固くなっていくばかりだ!

私は即座にスマホで次の段階に進んだ!
迷っている場合じゃない!
けんさくわーどは、次の言葉。
「土曜日、診察、病院」
この結果、少ないながらも、土曜の午前だけ診察してくれる病院が見つかった。
今は、午前11時。地元の病院は12時30分まで。
私は、池ちゃんに青い顔して、
「レントゲンのバリウムが出でないから、病院に行くので帰りたい。本当に申し訳ない」
と、平謝りした。

池ちゃんは、ちょっと不機嫌になったが、バリウムが出てないという下らない?理由であっても、健康に関わることなので、帰ることを許してくれた。

私は、地元に向かう電車の中で、心から池ちゃんに感謝して、不安に潰されそうな気持ちを抱えて病院に向かった。